古代米について

古代米とは?という素朴な疑問に、本人も
よく判らないけど、無理やり説明します。
学術的なことは、古代稲研究会の関係各位
におまかせして、とりあえずご迷惑のかか
らない程度に、書かさせていただきます。
あとは野となれ山となれ、でございます。


まずは手がかりとして「相馬屋」さんからの引用

古代米とは、イネの原種である野生稲の特徴を受け継いでいる米のことで
古代稲とも呼ばれている。一般的には赤米や黒米などの総称として使われている。

特徴
■玄米の色が赤や黒や緑など有色米が多い。
■稲穂が針のようなのぎを持つものが多い。
■生命力が強く、荒地で無肥料無農薬でも丈夫に育つ。干ばつ、冷害にも強い。
■稲が実った頃籾(種子)がひとりでに落ちる(脱粒)ものが多い。
■品種改良された現代米と比べ、収穫量が半分以下と少ない。

赤米
赤米は、玄米の色が赤褐色で果皮、種皮の部分に赤色系色素(タンニン系)を含んだ米です。
野生稲の大部分が赤米であることから赤米は米のルーツであり、赤飯の起源と考えられている。
縄文時代、日本に初めて伝わった米は赤米だったと考えられております。奈良時代の
「尾張国正税帳」には、赤米を酒の料として皇室へ納めたとあります。枕草子には、
「男の片手に甚だ赤き稲の・・・」とあります。江戸の井原西鶴の書物にも赤米は、数多く
登場します。岡山県総社の国司神社、対馬の多久頭魂神社、種子島の宝満神社は遠い昔から
現在まで連綿と赤米を守り続けてきました。赤米は昭和30年代まで全国各地で作られていた
ようです。

黒米
黒米は、玄米の色が黒色で果皮、種皮の部分に紫黒系色素(アントシアン系)を含んだ米です。
黒米は、おはぎの起源で古くから祝の米として珍重されてきたという説もあります。
中国では明の時代、李時珍の「本草綱目」に、黒米は滋養強壮に優れ造血作用があると記され
ています。薬膳料理にも古くから使われ、薬米の別名もあります。また、不老長寿の米として
中国歴代の皇帝に献上されてもいたようです。
栄養成分は現代の白米と比べ、たんぱく質・ビタミンB1,B2・ナイアシン・鉄・マグネシ
ウム等が豊富に含まれ、そのため、民間の言い伝えでは、黒米を食べ続けると髪は黒くなり、
若返るといわれています。
中国を始め、アジアの各地で現在も多く栽培され、大切に扱われています。

以上相馬屋さんのホームページ、並びにパンフレットからの引用でした。相馬屋さんは誠実な
方でございます。全て裏付けのあるものを記述している筈ですのでどうぞ信頼して下さいませ。

実証「男の手に甚だ赤き稲・・・」
ここから無理やり解説
なんだか古代米というと、今現在食べているコシヒカリやササニシキのご先祖様のようなものだ
とか、あるいは遺跡から出土した種籾を栽培して増やしていったものとか単純に思ってしまいま
すが、どうやらそうではなくて品種が違うということみたいです。このコンテンツを書くに当た
り膨大な資料を渡されて一通り目を通したのですが、あまりに専門的過ぎて初歩的なことがなか
なか判りづらく、断言できなくてすみません。何せつい最近まで玄米蒔けば芽がでてくると思っ
ていた人間でございます。米の作り方などさっぱりわからなくて書いてます。たとえば赤色系色
素のタンニンと一口にいっても、タンニンて何だ?と問われると「学校の受け持ちの先生」と答
えてしまう程度のガクしか無いんッス。悪るかったなくそっ、という気分でございます。

とにかく品種が違うということです。色々な稲が大陸から渡ってきてその中に赤米も黒米もあっ
たということです。ところがその生産性の悪さから、淘汰されてしまったという解釈で良いみた
いです。確かに脱粒性が高いということは、折角実った粒が収穫前にぽろぽろ落っこちてしまう
のですから、生産者はたまったものではないですよね。でも、品種改良が進む前の段階では、そ
の生命力の強さから我々東北の先輩達は、随分赤米に助けられたであろうと、容易に想像がつき
ます。

わたしの父方の実家は、東和町といって福島の山間部にあります。わたしが子供の頃、出された
ごはんが白ではなかったという記憶があるのです。それが赤米であったかどうかはわかりません
が、とにかく昔は今ほど白くてねばりがあってつやつや輝いている米なんか無かったですよね。
今こうして誰でもおいしいごはんをいただけるのも、生産に携わった方々の血の滲むような努力
があったからこそでございます。ウーン、実に温故知新だなあ。

黒米について
実は、当社の赤釜めしや道中もちといった古代米商品は、黒米(詳しくいうと紫黒米)を使って
います。選択にあたり色が綺麗に出るということが決定的でしたが、何せ黒米のもつ栄養価とい
うのも実に重要でした。文献にも載っていますが、当社でも製品化してから分析かけるんですが
実に良い結果なのです。アジアのあちこちで大切にされている理由がわかります。
「アントシアン」ていうのはどこかで聞いたことがあるでしょう。あるいは「アントシアニン」
とも言うみたいです。そう、某テレビ番組で堺正章さんあたりが良く話題にしているあれです。
ブルーベリーとかラズベリーとか茄子とか、紫や黒の色素に含まれる優れた物質です。眼精疲労
に良いとかなんとかに良いとかいわれてますよね。黒米もそれがあるんですよ。ヤッホーという
気分です。
勿論それだけでなく、ミネラル・ビタミンなんかも豊富です。そして、次に肝心なのが農薬いら
ずという古代米の強い生命力です。全く使わないのか少し使っているのか、そのへんは今の生産
者の方に確認とっていないので、なんとも言えませんけど今度調べておきます。とにかく雑草扱
いされる程強いのは確かなのです。

そんなわけで、「医食同源」という当社の一大テーマに合致したのが、古代米の黒米であったの
だと、ご理解下さいませ。